入社早々退職代行を使う新入社員が増えている件について

就職・転職

ここ1,2年の間に退職代行サービスというものをニュース等でよく見かけるようになりましたね。

退職代行とは本人に代わって退職の意思を会社に伝え、有給休暇の取得交渉や書類手続きをサポートしてくれるサービスです。

そんな退職代行モームリを運営している株式会社アルバトロスが、2025年3月1日(土)に2024年度新卒者の退職代行の利用状況の調査を行ったようです。

今回はその調査結果について個人的な意見などを書いていきます。

調査対象者である2024年度の新卒社員による退職代行利用者は1,814名もいたそうです。めちゃめちゃ多いですね。

これ、新卒以外や他社のサービスを利用した人を含めれば年間の退職代行サービス利用者はもう一桁くらい増えそうですね。

ちなみになんですが、厚生労働省が出している「学歴別就職後3年以内離職率の推移」を見ると高卒や大卒の3年以内離職率は実は30年前からほとんど変わっていないんですよね。なので、退職代行の利用者が増えてはいるが、離職者が増えているというわけではないようです。

調査結果

調査した内容は下記のとおりです。

  • 月別の利用者推移
  • 男女比
  • 職種別利用者数
  • 利用の経緯・退職理由
  • 順番に見ていきます。

    月別の利用者推移

    退職代行モームリを利用した新卒社員の月別の利用者数です。

    出典:PRTIMES「退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開」
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000103965.html

    傾向として、やはり年度初めが多くて徐々に減っていますね。4月よりも5月が多いのは間違いなくGWのせいでしょう。GW終われば連休どころか祝日も2か月近くないですからね。先のことを考えたら嫌になるのでしょう。

    また、多少値に変動はありますが、9月以降はほぼ横ばいとなっています。仕事や人間関係に慣れてくれば続けられる人が多い、もしくは辞めるにしても直接会社に言って辞めるということでしょう。まあ実際、初めは知らない人だらけだし、覚えることは多いし、わからないこと多いしで大変ですからね。

    新卒の方はブラックな会社であれば話は別ですが、仕事が慣れなくて大変だと思っていたらとりあえず半年は頑張ってみてください。

    男女比

    退職代行モームリを利用した新卒社員の男女別の利用者数です。

    出典:PRTIMES「退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開」
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000103965.html

    若干女性の方が多いですが、これは誤差でしょうね。割合は半々といっていいでしょう。

    これに関しては特にコメントはありません。男性だから、女性だからではなく使う人は使うし、使わない人は使わないということでしょう。

    職種別利用者数

    退職代行モームリを利用した新卒社員の職種・業界別の利用者数です。

    出典:PRTIMES「退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開」
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000103965.html

    これは結構差がありますね。約6人に1人がサービス業です。

    上位の職種について見てみると、サービス業や販売業は年間休日も少なそうかつ残業も多くなりそうですし、営業は勝手なイメージノルマとかあって体育会系気質になりそうです。医療関連は人手不足でしょうし、どれもブラックになりやすそうな職種・業界な気がするので理解ができる結果ですね。

    個々の上位の職種が必ずしもブラックというわけではないでしょうが、こうも差があると警戒したほうがよいでしょう。

    こんなの説明会でわかるわけないので対策があるとすれば、OpenWork等で事前に企業の雰囲気を調べておくくらいでしょう。

    退職の経緯・退職理由

    退職代行モームリを利用した新卒社員の利用経緯や退職理由の調査結果です。

    出典:PRTIMES「退職代行モームリ2024年度新卒1,814名分の最新退職データを公開」
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000103965.html

    ニュースでは退職代行トンデモ理由として「制服が似合わなかった」とか「休み時間以外スマホを触れない」なんてものがあるとやっていましたが、そんなふざけた理由はごくごく一部で実際は労働環境と人間関係が7割ぐらいということです。逆に言うと労働環境・人間関係以外であれば退職代行なんて使わずに辞められる人が多いということでしょう。

    契約内容・労働条件と勤務実態が乖離していればそりゃあ辞めたくもなりますよね(笑)。辞める際にそのことを直接上司にぶつけづらい気持ちもわかるし、言ってもどうせ無理やり止められるのが落ちなので退職代行を使う理由の上位になるのでしょう。

    上記のデータと合わせて考えるとサービス業や営業職は労働環境や(おそらく先輩や上司との)人間関係が悪くなって辞める人が多い結果となっていますね。(新卒社員側が指導をパワハラやいじめと思い込んでるパターンも多少あると思いますが)

    最後に:世間では風当たりは強いけど、、

    世間では「退職代行使うなんて使うな」だとか結構風当たり強い印象ですが、僕はあまりそうは思いません。

    もちろん円満退職が理想ですが、契約内容・労働条件と勤務実態が乖離していたり、パワハラが横行しているような会社はそんなのできるわけないですし、辞める手続きすらストレスでしょうからね。そんな会社であれば使った方がいいと思います。

    ただし、何でもパワハラ認定してすぐに辞めてしまうのはよくないとも思います。

    売り手市場とはいえ一度入社して退職してしまえば多少なりとも経歴に傷はつきますし、何かしら不満があって辞めた一社目より条件が悪くなる可能性が高いです。

    ブラックでどうしてもというなら早くやめるべきですが、仕事に慣れなくてつらい程度であれば、半年~1年は頑張ってみてはどうでしょうか。もしかしたら見えてくるものも変わってくるかもしれません。

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